33年
(C)箱舟の聖母社


シスト塾

カタリナ
「あのー。それで、私・・・。この野菜、あの母と子に持って行っていいのかなあ。」

林のおかみ 
「もちろんだよ。ありがとうね。先生の奥さん。」

 林の親分は本当に林一家の全員にくら替えを命令した。命令したが、どんな神様か良くわからない。皆に、どんな神様ですかと聞かれて困ってしまった。精錬の部門で、高麗式の炉づくりをはじめているシストのもとに林の親分がさっそくやってきた。シストを見つけて声をかける。

林の親分 
「シスト先生よ。仕事中すまねー。ちょっと相談してえんだが。」

シスト  
「ああ、林の親分。何ですか。」

林の親分 
「おれたち、林一家は全員そろって仏様からシスト先生と先生の奥さんの神様にくら替えすることに決めたんだ。それで、シスト先生の神様についてシスト先生から教わりてーんだが、どうだい、教えてくれねーか。」

シスト  
「えー。何でまた。」

シストは驚いてしまった。何が起こったのか見当もつかない。しかし、林の親分がカタリナとのやり取りをはなしてくれて納得した。

シスト  
「わかりました。林の親分。僕が知っていることは、全力を尽くして全部教えます。じきにルイスという友達がたずねてくれるはずです。彼は、何でも知ってるから彼が来たときに、何でも教えてくれますよ。洗礼もさずけてくれます。今度彼が来たとき、皆が洗礼をさずけてもらえるように、今日から毎晩教えましょう。いいですか。」

林の親分は、まだ洗礼とか何もわからず、ちんぷんかんぷんの話しだが、とにかく、彼は本当の神様について、真剣に聞きたいのだ。

林の親分 
「洗礼ってえのは、何かかわんねーがよー。当面、みんな毎晩、酒飲みに行かねーで、女買いに行かねーで、ばくち打ちに行かねーで、シスト先生の塾に出ろって言えばいいんだな。」

こうして、ルイスが来たら洗礼を林一家全員で受けようとやる気まんまんの皆で、シスト先生を向かえ、その日から「林一家のシスト塾」が、はじまった。





2008年5月16日 UP
著者 ジャン・マリー神父・ソーンブッシュ・リトルヨハネ
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